ファイナルファンタジー』は終わらない!

9月1日、2日に渋谷ヒカリエにて開催される"FINAL FANTASY展". そのオープニングセレモニーが本日8月31日に行われた. "FINAL FANTASY展"は、『ファイナルファンタジー』シリーズの生誕25周年を記念したイベント. 会場には、天野喜孝さんの数あるイラストレーションから、厳選された28点の原画を展示. あわせて『ファイナルファンタジー』から『ファイナルファンタジーXIV』までの開発資料や、これまでに制作されてきた立体物など、貴重な資料が多数展示される. フロアには、さまざまなマンガ家から寄せられたイラストが展示されていた. 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』を模したショップやコスプレイヤーも確認できた. オープニングセレモニーには、同社の代表取締役社長・和田洋一氏のあいさつに加えて、ゲストによるスピーチが行われた、さらに、これまでのナンバリングタイトルをセットにした『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』の発売も明らかになった. ●東京スカパラダイスオーケストラのライブと和田氏のスピーチ セレモニーは、東京スカパラダイスオーケストラによる『プレリュード(クリスタルのテーマ)』からスタート. アップテンポにアレンジされたおなじみの楽曲をホールに響かせた. 演奏後には、このアレンジ曲を含むトリビュートアルバムが今冬にリリースされることが発表された. 最後は東京スカパラダイスオーケストラから「25周年、本当におめでとうございます! 」というメッセージがファンに送られた. 見事な演奏でホールに集まった報道陣、ファンを魅了した東京スカパラダイスオーケストラ. 「25周年イベントの最初ということで、この曲をチョイスしました」と楽曲選択の理由を明かした. 続いて、和田氏が登場. 1987年に1作目がリリースされた時は「これで最後」という気持ちを込めてこのタイトルをつけたという. その後シリーズが進み、さまざまなスタッフによるソフトが開発されてきた. いろいろな人に楽しんでもらえるために、さまざまなハードでリリースされている. 登壇した和田氏. 「音沙汰がないようですが、『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』もちゃんと開発しています」と笑いながらコメントした. 和田氏は「ファイナルファンタジーに終わりはない! 」と明言. シリーズを今後も作り続けていくことを宣言した. 最後に「今後も応援、期待をよろしくお願いします」とシリーズを支えるファンにメッセージを送った. ●ゲストからのメッセージ ゲストとして登場したのは、SCEのプレジデント・河野弘氏. 河野氏が出てくると和田氏は「SCEさんとはとても深いつながりがある」と話し始める. 同シリーズが大きく進展した理由は、PS『ファイナルファンタジーVII』があるためで、今後も長い付き合いになると考えているようだ. 河野氏は、PS『ファイナルファンタジー』、PS2ファイナルファンタジーVII』、PS3ファイナルファンタジーXIII』と、PlayStationの進化とともに、『ファイナルファンタジー』がそばにあったことに謝辞を述べた. 来月にはPSPファイナルファンタジーIII』が発売されることで、すべてのナンバリングタイトルがPSフォーマットでプレイできるように. また、PS Vitaでもゲームアーカイブスを遊べるようになることで、PS Vitaの高精細な有機ELで物語を楽しめる. また同社が12月に実施しているPlayStation Awardsでは、数多くの作品が賞されているが、毎年出てきて、賞を取るようなシリーズは他にないとのこと. 最後に同氏は「我々も皆様が喜ぶようなものを『ファイナルファンタジー』チームと一緒に作っていきたい」とコメントした. 続いて登壇したのは、日本マイクロソフトの執行役インタラクティブ・エンターテインメント・ビジネスゼネラルマネージャー・泉水敬氏. 和田氏は、欧米に行くたびにXBOXのファンから「なぜ『ファイナルファンタジー』を出さない? 」と聞かれたという. 当時からネットワークに先進的なハードであったため、『ファイナルファンタジーXI』をXbox 360でリリースしたことを明かした. 泉水氏は、『ファイナルファンタジー』にかかわってきた人、シリーズを支えてきた人によって、同シリーズが四半世紀に渡って続いてきたと語る. 初代Xboxが発売されたのが11年前なので、「まだその半分にも達していません」と、軽く笑いながら続けた. 「これから5年10年、次の四半世紀と、世界中のより多くのユーザーに『ファイナルファンタジー』を楽しんでもらえるように、支援していきたい」と、力強く語った. 最後に、任天堂取締役社長の岩田聡氏からのビデオメッセージが公開された. 放送前に、和田氏は「『ファイナルファンタジー』はPCでなくFCで生まれました. ただ、大人の事情で京都の地を踏めなくなりました」と当時の状況を説明. しかし、その後信頼を回復させ、もとのような強固な関係に戻せたと続けた. 岩田氏はインターネットプレゼンテーション"ニンテンドーダイレクト"でおなじみのポーズとともに登場. 靴のない日をサポートするのは自由 「発売から25年経っただけでなく、シリーズの伝統を守りながら、新たなものを作り出し続けているため、支持されている」と『ファイナルファンタジー』シリーズを賛美した. "FINAL FANTASY展"のイラスト展では、それぞれの人が25周年を振り返りつつ、さまざまな記憶をよみがえらせることが予想される. 岩田氏は「温かい気持ちになってもらえたらうれしいですね」と語った後に、「互いに切磋琢磨して、協力して、ビデオゲームを盛り上げましょう」とエールを送った. ●『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』 スクウェア・エニックスの第1制作部コーポレート・エグゼクティブの橋本真司さんは、25周年を記念した『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』を準備してきたという. 『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』は、『ファイナルファンタジー』シリーズ『I』から『XIII』までのゲームソフトと限定アイテムをセットにしたもの. 25年の歴史が詰まっているだけでなく、さまざまなアイテムがあることで、総量が5kgになってしまったという. この重さも理由にあって、スクウェア・エニックスe-STOREの専売となったようだ. 『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』を発表する橋本さん. 内容物が多すぎて、テキストが膨大になってしまったという. ソフトに加えて、"FF25周年ビジュアル ミニレプリカ"、"FF25周年ビジュアル展示用アクリルスタンド"、ビジュアルアート集、特別編集映像ディスク、"ミュージックセレクションCD/2枚組(仮称)"、"『FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア』インゲームアイテムコード"が同梱される. 『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』のパッケージイラストは、これまでに同シリーズのイラストを手掛けてきた天野喜孝さんの描き下ろしとなっている. ここで、スペシャルゲストとして天野さんがステージに姿を見せた. 今回のイラストについて聞かれた天野さんは「たくさん入っているので面倒でしたね」と回答. あわてて橋本さんが「これまでのシリーズのモチーフを無理言って入れてもらったので、それが難しかったんです」とフォローする場面も. 続いてこれまでのシリーズに聞かれた天野さんは「25年も経つと忘れちゃうよね、数もあるし」とまたしても歯に布着せぬコメント. ところが、自分の原画を見てもらうことには緊張していたようで、「昔に書いたので恥ずかしい絵もあるけど、ぜひみてもらいたいです」と語った. 最後に『FINAL FANTASY 25th ANNIVERSARY ULTIMATE BOX』について「買ってください、としか言えませんね... 重いですが」と笑いながらコメントした. 次のページで展示コーナーをお届け.