ペネロピ』ペネ

豚の鼻を持って生まれたペネロピ. でもクリスティーナ・リッチに豚鼻はなぜかよく似合ってました. いや見方によれば、これはこれで結構かわいいです. お話的には多分女性なら誰もが共感する内容なだけに面白いことは面白いのですが、一本の映画としてはちょっとバランスが悪いように思えましたね. 何というかファンタジーと現実味のバランスや塩梅加減に一貫性がないように感じましたよ. 前半はファンタジーと現実味を巧く混ぜ合わせた 『アメリ』 のようにテンポが良く、特にペネロピのお見合い相手が窓ガラスを割っては逃げ出すシーンを次々と見せるところは面白かったです. またペネロピを大衆の目に晒さないようにする対策の一環として窓を強化ガラスにしたり、執事が走りやすいように赤いスニーカーを買い与えたり、結婚相談のプロであるワンダを雇ったり、ペネロピの擬似葬式をしたりしておきながら、両親は常にTV放送されている映画でも見るようにポップコーンなどを食べながらペネロピのお見合いの様子を見る、このちょっとしたダークさが個人的には好きでした. ただ中盤、ペネロピが家出をするくだりからはそのダークさとファンタジー要素が影を潜め、現実味重視になったのは残念. もちろん外の世界を見て、アニーという自分とは全く違う世界で生きる仲間と出会い、正体を明かしても世間に受け入れてもらい、ペネロピが一人の人間として成長していく様は面白いです. でも展開が急すぎるんですよね. 今まで籠の鳥だったペネロピがあんなにも簡単に世間に馴染めるのも、呪いが急に解けるのも、映画としてちょっと描き方に丁寧さが足りないように感じましたよ. しかも途中からはジェームズ・マカヴォイの存在感が薄い. 眼帯記者のレモンの活躍も少ない. ペネロピもいつの間にか教師になってますし、本来なら悪役になるはずだったエドワードも最後は後悔. っていうのもなんだかなぁ~でしたよ. でもこの映画は多分女性は凄く好きになれる作品だと思います. というのも女性は誰しも男性以上に自分の顔のどこかにコンプレックスを持っているもの. でもそのコンプレックスに大いに悩むのも本格的に化粧を始める前の高校生くらいまで. 多くの女性は「自分なりの化粧法」を見つけるという名目のもと、そのコンプレックスを巧く受け入れているように思えるんですよね. 男性の我々から見ていつも不思議に思えていた、女性が急にきれいになるあの現象. 決して化粧の力だけではないのは分かっていましたが、なるほどありのままの自分を受け入れることで女性は一段ときれいになるか. ペネロピはまさにそんな女性たちの象徴のように描かれていたのだと思いましたよ. ですからこの映画のプロデューサーがリース・ウィザースプ-ンというのも凄く納得. 多分彼女も昔はあの張ったエラを凄く気にしていたと思います. でもそんなことばかりに囚われずに今やハリウッドでも最高ランクのギャラを獲得する女優になれた自分とどこか重ね合わせたんでしょうね. 彼女の同性に対する愛情を感じましたよ. ナイキ エナイキ エアマックスアジョーダン 16 しかしこの映画に出会って私の特殊な趣味がちょっと変わるかも知れないです. 音楽の天才・響野さんが『ときめき4 mo 今まではかわいい女性にはネコミミを! でしたが、今度から豚鼻もいいかも! になっちゃいそうですから. あぁ~でもよく考えたら豚鼻をつけてくれる女性なんて私の周りにはいないかも~! 残念!! 深夜らじお@の映画館 は基本ネコミミ派です.