千葉県内11市町の観光業、賠償対象に 東電

発がん性があるとされてきたカドミウムを食事から多くとっても、少量しか食べない人と比べてがんになるリスクは増えないことが国立がん研究センターの研究班の調査でわかった. 秋田や沖縄など、カドミウムに汚染されていない9府県の45~74歳の男女約9万人を約9年にわたり調査した. うち、5849人が何らかのがんになった. 米や小麦、野菜など34食品について、どれだけ食べたかを報告してもらい、体内に入ったカドミウムの量を推計. 量によって四つのグループに分け、がんの発生リスクを比べた. その結果、すべてのがんリスクと、カドミウム摂取量の関連は見られなかった. 研究班は「米を主食とする日本人は、カドミウムの摂取量が欧米人より多いが、ふつうに食べる範囲では問題がないことがわかった」としている. 東京電力は6日、福島第一原発事故の損害賠償で、木更津市など千葉県内11市町の観光業が受けた風評被害も賠償対象にすることとし、請求の受け付けを始めた. これまで観光業の賠償対象は福島、茨城、群馬、栃木の4県と山形県米沢市、千葉県の太平洋沿岸の16市町村だったが、新しく対象になった11市町はこの太平洋沿岸地域と隣り合っており、賠償を求める声が上がっていた. 問い合わせは東電の福島原子力補償相談室(0120・926・404). 賠償額は、前年の売り上げから昨年3月11日~同12月31日の減収分だが、8月末までの減収には原発事故以外に地震津波の影響もあるとして、一定の割合を差し引く.