原発一瞬ゼロ」発言を撤回し謝罪 枝野経産相

野田佳彦首相は3日、海外メディアのインタビューに応じ、ロシアのプーチン首相が北方領土問題を「最終決着させたい」と表明したことについて、「解決していこうという意欲を感じる」と歓迎した. 月内の提出をめざす消費増税法案については「引き続き丁寧な対話を呼びかけていきたい」と、改めて与野党協議にこだわる考えを示した. 東日本大震災から1年を前に、米CNNのインタビューと米英中ロなど18社の共同インタビューに応じた. 自民党谷垣禎一総裁と2月25日に極秘会談して以来、初めてのインタビューだったが、極秘会談に関する質問はなかった. プーチン首相の発言については「真意を直接たずねなければならないが、議論を深めていければと思う」として、自ら領土交渉を進める意欲を示した. ロンドン五輪で政治的な行動をとったとしてメダル剥奪(はくだつ)の可能性があるサッカー韓国代表の朴鍾佑(パク・チョンウ)選手が、兵役免除の資格を失う危機にもさらされている. 朴選手は日本戦で勝利した後、竹島(韓国名・独島〈トクト〉)の領有権を主張する紙を持って走り、五輪憲章違反の疑いで国際オリンピック委員会(IOC)が調査に乗り出した. 枝野幸男経済産業相は17日の閣議後会見で、国内で稼働する原発が「一瞬ゼロになる」と発言したことについて、「少なくとも、いったんはゼロになると言うべきだった. 大変恥ずかしく申し訳ない」と述べ、発言を撤回し、謝罪した. 枝野経産相は15日の徳島市での講演で、「原発が5月6日から一瞬ゼロになる」と語っていた. 枝野氏は「丁寧に手順を踏めば、もし再稼働しても5月6日は超えることを言いたかった. ゼロの後、再稼働できるかは、これからの話」と話し、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を前提にした発言でなかったとして、「おわびし、反省している」と述べた. 一方、原発に対しては東京電力福島第一原発事故前から「懐疑的な立場」で、「事故に官房長官として対応し、ますますその思いは強くなった」と説明. 「できるだけ早く原発依存から脱却することが必要」という慎重な立場で一貫していると強調し、「中長期では最大限(脱却に)努力し、短期の(原発の必要性の)判断も慎重な立場からチェックする」と述べた. また、原発が再稼働しない場合に懸念される今夏の電力不足について、「(節電などで)ギャップが埋められる確信が持てれば計画停電は必要ないが、少しでも不安があれば、計画停電の計画を立てることは、関西にかぎらずありうる」と述べ、今夏に計画停電を行う可能性があることを初めて示した.